社長の大学★長谷川博之

2022年9月20日3 分

マーケティングリサーチの真偽を暴く

マーケティングリサーチが外れた…。

よくある話です。むしろ、マーケティングリサーチをすればするほど、売れる商品どんどんかけ離れていくような気がします。そこで今日は、マーケティングリサーチの嘘についてわかりやすく解説します。

商品開発をして人ならば、マーケティングリサーチという言葉を耳にしたことがあるでしょう。マーケティング・リサーチとはその名の通り、「市場調査」のことです。大企業では、新商品開発はもちろんのこと、定番商品でも売上が伸び悩むとマーケティングリサーチを実施することが当たり前です。

料金はピンからキリまでありますが、ウン百万円からウン千万円まで多額のコストがかかります。とてもではありませんが、中小企業では難しい金額です。そもそも、マーケティングリサーチのコストを飲み込むだけ商品が売れるとは思えません…。ですから今までのマーケティングリサーチは、大量生産&大量消費が前提なのです。

ですが最近では、簡単なマーケティングリサーチならば、ネットを使えば数十万円で可能になりました。それに、時間もかかりません。そういった意味では、中小企業でもネットを使ったリサーチを利用している企業も多いのかもしれません。

さて、マーケティングリサーチの代表的なものは、「アンケート」「インタビュー」「観察」などです。これは昔から変わりありません。

マーケティングリサーチの失敗例を紹介します。

当時これは、話題になったのでおわかりの人も多いかと思いますが、2006年のマクドナル事件です。あのマクドナルドです。大手でも見当違いの失敗をやります。

簡単に説明すると、2006年にマクドナルドで発売された新メニューがまるで売れなかったという話です。もちろん大手ですから新メニューの開発に当たり、しっかりとマーケティングリサーチを行いました。

そうしたところ、顧客から上がってきたリクエストは…

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●サラダも食べたい

●ヘルシーなメニューが欲しい

●マクドナルドでも健康的に

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など、それまでマクドナルドでは力を入れていなかった要素でした。

これを真摯に捉えたマクドナルドは早速、開発に取りかかりました。

まさに、顧客のニーズやウォンツに応えた新メニュー「サラダマック」です。ですから、発売前から前評判も高かったのです。マクドナルドも「これは売れる!」と確信を持ったでしょう。

ところが、まったく売れませんでした…。

こんなことがあるのかって位の衝撃で、瞬く間にメニューから消えたという、嘘のような本当の話なんです。不思議だと思いませんか?顧客の声を真摯に聞き、従順に開発したにも関わらず、まったく売れない…。

実は、顧客は嘘をつきます。

そもそもマクドナルドの顧客は、脂っこいハンバガーが食べたいのです。ヘルシーなハンバーガーなら『モスバーガー』を利用します。ところが、どのようなハンバーガーを食べたいかと質問されて、心にもない「サラダ」だの「ヘルシー」だのと答えてしまったのです。

恐らく、体に良くないジャンクフードらしきものを食べているという罪悪感から、思いっきり反対に振れてしまったのです…。つまり、潜在意識は引き続き、脂っぽいジャンクフードをお腹一杯食べたいということだったのです。

もうおわかりだと思いますが、顧客の声を聞くだけでは、売れる商品を開発することは不可能です。嘘のニーズに騙されてはいけません。

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