世の中の常識は絶えず変化しています。
絶えずというのは語弊があるのかもしれませんが、特に今の時代は昨日の常識は今日の非常識というくらいの考えで生きた方がいいでしょう。
私が子どもだった高度成長期は、とにかくモノを作れば売れた時代です。
ですから、小売業の常識は商品の在庫を多く持った方が経営は上手くいくといわれていました。
ところが、1990年代に入ると、高度成長期のようにモノはポンポンと売れなくなってきました。
そこで常識も大きく変化し、在庫は売れる分だけ持てというのが叫ばれるようになりました。
要は、無駄な在庫は持つなということです。
高度成長期に比べると、細やかな在庫管理とリアルタイムの発注が求められた時代です。
そして今では、3Dプリンターの普及やオンデマンド技術の普及により、1個からオーダーでモノが作れる時代になりました。
また、受注してから生産するという商品もあります。
これらは在庫を持つ必要がありません。時代の常識は、どんどん変化しています。
「知的生産術」の著者である出口治明さんは、「頭がよくなる3つの学び方」を紹介しています。
ひとつ目は、「同じような人に会わない」ということです。
とかく人間は、同じ価値観の人や話の合う人と付き合いがちです。
SNSの時代になってからは、この傾向はさらに顕著になってきました。
ですが、出口さんはその逆を主張しているのです。
2つ目は、いろいろな本を読むということです。 私たちは子どもの頃から、専門分野を極めるようにと教育されてきました。
ですから、大学には様々な専門学科があり、様々なジャンルの専門学校があるのです。
ジャンル問わず、いろいろな本を読む人は稀でしょう。
どうしても、自分の得意なジャンル、自分の好きなジャンルに偏ってしまいます。
3つ目は、似通った場所にはいかないということです。
ですが、同じ場所に行くのが楽なので、ついついマンネリ化してしまいます。
同じ店を利用したり、通勤や出張などもいつも同じルートを利用しがちです。
この3つを簡単に集約すれば、「新しい体験をしよう」ということです。
ところが、新しい体験をするのも大変なエネルギーが必要です。
と同時にリスクもありますし、ストレスも受けてしまいます。
ですから、新しい体験を好き好んで進んでやる人は非常に少ないのが現実です。
今後、仕事の現場では、新しいアイデアやイノベーティブな視点を求められる機会は、もっともっと増えるでしょう。
新しいアイデアやイノベーティブな視点は、自分の仕事を深掘りするだけでは生まれてはきません。
むしろ、深掘りすればするほど、新しいことは生まれにくくなるのではないでしょうか…。
出口さんによれば、アメリカの大学生は4年間で平均400冊の本を読むそうです。
日本の大学生は100冊に満たないそうです。
あなたが企業の採用担当者ならば、どちらの学生に注目して、どちらの学生を採用したくなりますか?
出口さんは、3つの信条を持っています。
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●会いたいと思った人には、すぐに会いに行く
●食事やお酒に誘われたら、原則断らない
●10人以上集めてもらったら、可能な限りどこへでも話しに行く
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出口さんは、ライフネット生命の創業者として有名ですが、この3つの信条にイノベーションの秘密があるのかもしれません。
ここ数年、「ダイバーシティ」という言葉を頻繁に聞くようになりましたが、それを実現するには私たちの常識を壊す必要がありそうです。
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