上司の一番の悩みは、なかなか言うことをきいてくれない部下のことだと思います。 上司は部下を指導して一人前にするのが仕事ですから、泣き言をいってられないのですが…。 また、「何回言ってもいうことをきかない部下がいて困っているだけど、何かいい手はありませんか?」と、クライアントから相談されることがあります。 そこで今日は、いうことをきかない部下をわからせる方法をわかりやすく解説します。
これはマネジメントの永遠の課題だといっても過言ではありません。 もしこれを解決できたなら「ノーベル・マネジメント賞」を受賞できます! 間違いなく。 もちろん、そんな賞はありませんけど…。
そもそも、この問題の原因は、上司にあるのか、部下にあるのか? それとも、双方にあるのか?
上司の伝え方が悪いというはありがちです。 逆に、部下の理解力が足りないというのもありがちです。 要は、伝え方の下手な上司と、理解力のない部下の組み合わせでは起こりやすくなります。
それに加えて、上司と部下の信頼関係が成り立っていないと、特に部下が上司に不信感を持っていると、「あいつのことなんか絶対にきかない!」という、心理的抵抗が発生します。 これは部下だけでなく、上司にも起こります。 気に入らない部下がいると、つい乱暴な言動になってしまうこともあるでしょう…。 人間は感情の動物とも言われているので、わかってはいるけど、つい感情を表に出す人もいます。 ところで人間は、何回言われたらわかるのでしょうか? 2回や3回言われてわかるのだったら、誰も苦労しません。 上司が部下に、親が子どもに、そういったシーンはよくあります。 何回も、何回も、言っているがまったくわかってくれない…。 私にも経験があります。
「学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話」(通称ビリギャル)がベストセラーになった「坪田信貴(つぼた・のぶたか) さん」という人がいます。坪田さんは、自ら生徒を指導する教育者でありながら、同時にIT企業など複数の企業を創業した起業家であり、経営者でもあります。
坪田さんは、山本五十六さんの名言、「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ」とはどういう意味なのか、200人くらいの子どもたちをグループ分けして比較検証したそうです。
つまり、本当のところ、人間は何回言われたらわかるのかを実験したのです。
結果は、口で言うだけだと平均532回でわかってもらえたそうです。
これに対して、実際にやってみせた場合、平均2~3回、勘のいい子は1回でわかってくれました。この差は、歴然です。
そう考えると、「何度言ったらわかるんだ!」は、きっと2~3回程度言っただけ、せいぜい言っても5回程度だと推測できます。
いずれにせよ、部下を指導する時は、口で言うだけでなく、実際にやってみせることが大変重要だということがおわかりいただけたと思います。 まさに山本五十六の名言通りです。
実は、この名言には続きがあります。
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やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、
ほめてやらねば、人は動かじ
話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、
人は育たず
やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、
人は実らず
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これが全文なのですが、 まさに人材育成の本質だと思います。 ●株式会社リンケージM.Iコンサルティングのオフィシャルメルマガの登録はこちら。
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