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値上げラッシュの裏で利益を伸ばす企業|ローソンの“攻めの経営”がすごい理由

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いま、日本中の経営者が頭を抱えています。 「物価高」「人件費高騰」「原材料の高止まり」——。



まさにコストの波が押し寄せる中で、 多くの企業が「どうやって耐えるか」 という守りの発想に傾いています。



でも、ちょっと待ってください。



私は25年間、200社以上の企業を支援してきましたが、 インフレ時代ほど“攻めの経営”が光る時代はありません。

なぜなら、価格が上がる時代には、必ず“新しいニーズ”が生まれるからです。



今日は、その象徴的な成功事例として、ローソンの車中泊サービスを取り上げながら、 「インフレ時代に利益を伸ばす企業の思考法」を徹底的に解説します。



営業の大学・株式会社リンケージMIコンサルティングの長谷川博之です。 営業コンサルティングを9000回以上、クライアントへの売上貢献額は100億円以上。 また、日本初のAI営業コンサルタントとしても活躍しています。


2024年7月、ローソンが発表した新サービス。 その名も――「車中泊ステーション(RVパーク)」。



内容を聞いて驚きました。1泊わずか2,500〜3,000円。 電源・トイレ・ゴミ袋まで完備。 千葉県6店舗でスタートし、2026年6月末までに全国展開を目指す。



「え、コンビニで泊まれるの?」  そう思った人、多いですよね。



でもこのサービス、単なる話題づくりではありません。 帝国データバンクの調査によれば、2024年のビジネスホテル宿泊費は 前年比15.8%上昇。都市部では1泊1万円超が当たり前になっています。

その一方で、車中泊市場は年率8.2%成長。特に20〜40代の若年層が急増中です。



背景には、「高いホテル代を払うより、体験や自由にお金を使いたい」 という新しい価値観が広がっています。

ローソンはここに目をつけました。

本来“お客様駐車場”だったスペースを、AIでも、他社でもマネできない 収益化モデルに変えたのです。



では、なぜこの発想を他のコンビニはできなかったのか?

答えは、「制約を機会に変える発想」にあります。

ほとんどの企業が、「電気代が上がった」「人件費が増えた」「お客様が減った」 といった制約にばかり目を向けます。



でもローソンは違いました。

「物価高で旅行者が困っている」「ホテル代が上がっても、自由に動きたい人はいる」 つまり、“制約の裏側にあるチャンス”を見抜いたのです。



総務省の家計調査によると、2024年、宿泊費への支出は前年比12.3%減少 一方で、レジャー関連支出は3.8%増加しています。

つまり、人々は「高く泊まる」よりも 「安く泊まって楽しむ」を選んでいる。

ローソンはこの“価値観の変化”を、 いち早く事業モデルに変えた企業なんです。



私の視点から見ると、ローソンの成功要因は3つに整理できます。



1.既存資産の再定義

駐車場=無料スペース → 有料宿泊施設へ。「持っている資産の見方を変えた」ことがすべての出発点です。



2.複合ニーズの同時解決

「節約したい」「でも快適に過ごしたい」「安全な場所がいい」 この3つを1つのサービスで満たした。 AIでは設計できない“人の感情を読むマーケティング”です。



3.小規模検証による低リスク実装

全国展開ではなく、まず6店舗から検証開始。 「完璧を求めず、小さく始めて修正する」。 この“リーン思考”が、時代の変化に最速で対応する鍵です。



では、あなたの会社ではどう応用できるか?



ここで提案するのが ――「逆転発想チェックシート」です。



これは、あなたの会社の“資産の再発見”から始めるフレームワーク。



✅️空いているスペースは?

✅️夜間・休日など使っていない時間帯は?

✅️技術・知識・人材など“使い切れていない力”は?



たとえば製造業なら、工場見学スペースを夜間に「大人の学習教室」として開放。 技術者が500円で教える体験プログラムを開けば、地域貢献、人材育成、 収益化を同時に実現できます。



小売業なら、早朝の店舗を 「朝活コミュニティ」に変える。

月1,000円でコーヒー付き読書会を開催すれば、常連客の囲い込みと 新規客の創出が 同時に起きます。



サービス業なら、休日の会議室を 「子ども起業家体験教室」に。

1回1,500円で親子が参加できるビジネス体験を開催すれば、 教育・親子の絆・将来の人材育成という三重の価値が生まれます。



IT企業なら、23時以降のオフィスを 「深夜プログラミング道場」に開放。

現役エンジニアが教える集中講座で、時間貸し1時間4,000円の新収益。



ポイントは―― 「完璧を求めず、小さく始める」こと。 テストして、学び、改善する。これがインフレ社会での最強戦略です。



物価高の時代に「守る」だけでは、会社は縮みます。 でも、「攻める」企業には、必ず新しい道が開ける。

ローソンの車中泊ビジネスが教えてくれるのは、時代が変わるときこそ、


あなたの会社にも、必ず眠っている資産があります。 それを“再定義”することから、次の成長は始まります。

小さな一歩が、やがて大きな波を起こす。 今こそ、「制約」を「チャンス」に変えるときです。


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