名言や格言を信じてもいいのだろうか?

世の中には「名言・格言」と呼ばれるものがたくさんある。 何も考えずにそれを鵜呑みにする人もいれば、少し斜に構えて疑う人もいる。そこで今日は、名言・格言ついてわかりやすく解説する。
おそらく誰でもが聞いたことがあ言葉に「念ずれば花開く」というものがある。 これは詩人の坂村真民(さかむら・しんみん)の言葉だ。確かにその通りで、まずは頭の中でイメージしなければ、それが実現する事はない。これに似たような言葉で「願えば叶う」というものもある。これもほぼ同じ意味だ。この類の言葉は、数多くの成功者や経営者も語っている。そして、この言葉を信じている人がほぼ90%以上いるのだろうと私は感じている。
しかし、正確に言えば願ってばかりいても、念じてばかりいても、決して叶うことも花開くこともない。ここに行動が伴って、初めてそれは実現する。さらに厳しいことを言えば、正しい戦略と戦術、そして行動が伴って花開く。ここを履き違えると、いくら願っても何も起こらないということになる…。
さらに、このような言葉もある。 「諦めたらそれで終わり」。これも反論のしようがないが、世の中を見渡すと、今までやってきたことを簡単に諦めて、別の方向に舵を切った途端に成功した企業や人も多い。このような事実を突きつけられると、返す言葉もないが、広い視野で捉えれば、方向性を変えたこと自体あきらめなかったという証でもある。
次は「努力は嘘をつかない」。 これも鵜呑みにしてしまうと、とにかく長時間の練習や仕事を継続すれば成果は出そうな気がするが実はそうではない。努力には間違った努力と正しい努力があるからだ。成果の出ないようなやり方を延々と続けても、時間がかかるばかりか、それこそ諦める原因になってしまう。だからこの言葉も、正確に言うならば「正しい努力は嘘をつかない」ということになる。
次は「打つ手は無限」。 この言葉も経営ではよく言われる。確かに打つ手や手法は無限にある。しかし、どん底で追い詰めたられた状態では、期限が設定されていることが多く、打つ手を考えたところでタイムリミットになってしまうことも多い。確かに、時間をかければ延々とアイデアはひらめくだろう。しかし、現実はそうはいかないことの方が多いのではないだろうか…。
次は「思いが現実を引き寄せる」。 引き寄せの法則なんてものがあるが、科学的に説明ができるのかできないのか私にはわからない…。ただ、量子力学や波動なという考えが科学にはあり、これらを当てはめれば科学的に説明できるのかもしれない。しかし、自分が考えていることやイメージしていることを他人に伝える努力をしない限り、家の中で閉じこもって想いを巡らせたところでそれは人には伝わらない。人に伝わらないということは、なかなか現実化するのも難しい。世の中のほとんどのことは、自分1人では成し得ることができないからだ。人に伝えない限り、何も起こらないというのが現実だ。
最後は「明けない夜はない、止まない雨はない」。
自然現象で考えれば、まさにその通りなのだが、残念ながら人間の人生を考えると一概ににそうとも言えない。夜が明けなかったから、雨が止まなかったから倒産することもある。確かに倒産というどん底を目の前に見せつけられれば、一旦そこで夜も開けるし、雨も止む。しかし、この言葉が現実化するには恐ろしいほどの努力と工夫が必須だ。大したことをせずに、ただただ時間が過ぎるのを待っても何も変わらない。
以上、常識的に伝わっている言葉を少し斜に構えて解説してみた。 このような有名な名言や格言は、何も考えずに受け入れてしまうのが私たち人間だ。その理由は、非常に心地よい言葉だからだ。そして、なんとなく大した努力や工夫もせずに、何とかなりそうな気になってしまう。それに騙されてはいけない。
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