営業は“いい人”では勝てない!選ばれる営業の唯一の条件
- 社長の大学★長谷川博之

- 9月17日
- 読了時間: 5分

今日は、多くの営業マンがいまだに信じている 「危険な幻想」をぶった切ります。 その幻想とは──「営業は人間力がすべて」という考え方です。
正直に言います。
これを信じて営業をやっている人は、今すぐ発想を変えないと、どれだけ努力しても成果は出ません。なぜなら、人間力は営業の“最後のスパイス”にはなっても、“メインディッシュ”には絶対にならないからです。
私は25年間、現場で9,000回以上の営業コンサルティングをしてきました。 その中で痛感したのは、 「人間力信仰」はほぼ99%、営業の敗因になっているということです。 確かに、一昔前なら「この人、感じがいいから」「話が合うから」 という理由だけで発注が決まることもありました。 でもそれはせいぜい、情報に疎い一般消費者を相手にした時代の話。
法人営業にそのノリを持ち込んだ瞬間──あなたは確実に撃沈します。
なぜなら、法人は感情で契約を結ばないからです。
法人営業の現場には、必ず社内稟議があり、複数部門の承認があり、コスト評価・リスク分析があります。つまり、「損か得か」という合理的判断でしか契約は動かないのです。
たとえ担当者に気に入られても、 上司が「他社の方が安いし品質も上だ」と言えば、それで終わり。
笑顔で名刺交換しても、楽しく雑談しても、根拠と実績がなければ 一瞬で切り捨てられます。 むしろ「軽い奴」として、逆に信用を失うリスクすらあるのです。
営業で成果が出ない人の多くは、そもそも営業の定義を勘違いしています。
営業とは ──「相手のニーズに対して、自社が最適であることを合理的に示し、 取引へ導く活動」これが営業の本質です。
にもかかわらず、未だに「俺、人柄でいけるんで!」なんて言いながら、 準備もなく商談に臨み、空気と勢いで押し切ろうとする営業マンが後を絶ちません。
特にフリーランスや中小企業の営業は、ネームバリューも資金も限られる分、 選ばれる理由を“論理的に”作り込まなければ勝てないのです。 「人間力で勝負しています」と言うのは、要するに自分の営業力不足を “いい人アピール”でごまかしているだけ。
だからこそ、彼らの口癖はこうです。
「話は盛り上がるのに、なぜか仕事にならない」 ──当たり前ですよね。 仕事を頼む理由が1ミリも伝わっていないんですから。
営業の大学・株式会社リンケージM.Iコンサルティングの長谷川博之です。
9000回以上の営業コンサルティング、クライアントへの売上貢献額は100億円以上です。
また、日本初のAI営業コンサルタントとしても活躍しています。
ここで一つ、実例を紹介します。 私の友人は、新卒で入った金融会社で、半年以内にトップセールスになりました。 その後も2年間、断トツで走り続けました。
なぜか?理由はシンプルです。 彼は「人間力で勝負しなかった」からです。
商談前には必ず、徹底的に競合分析をしました。 相手企業の業界構造、意思決定フロー、想定予算、価格帯…。 すべてを洗い出し、「なぜ自社を選ぶべきか」を1枚の提案書に落とし込んでいたんです。
その提案書こそが、彼の“武器”であり、“営業力”そのもの。
特に金融、不動産の世界では、情や空気は1ミリも通用しません。 「この取引でどれだけ利益が出るか」「どの会社と組めばリスクが最小か」 それだけが判断基準です。
その冷徹な世界で戦い抜いたからこそ、彼は「感じがいい人」ではなく、 「合理性のある提案をする人」として評価され、成果を出し続けたのです。
では、どうすれば「人間力営業」という幻想から脱却できるのでしょうか?
答えは明確です。営業に必要なのは「人間力」ではなく「根拠力」です。
つまり──「選ばれる理由を作り込む力」
これが営業マンの生命線です。
3つの実践ステップを提案します。
1.事前リサーチの徹底相手企業の 業界動向、課題、競合情報を調べ上げる。
商談前に「御社の課題は◯◯だと推測しています」と言えた時点で、 勝負は半分決まります。
2.提案を数字で裏付ける
「コスト削減◯%」「売上アップ◯万円」「投資回収◯ヶ月」 ──数字がなければ、ただの雑談です。
3.提案書を必ず持参する 話術や空気に頼らず、 机の上に“選ばれる理由”を置いて帰る。
これが最強の武器です。
人間力はゼロでいい、とは言いません。 でもそれは、技術や価格や提案内容が同等だった時の “最後の一押し”にしかなりません。
最初から「人間力に頼ろう」としている営業は、 戦う前から負けているのです。
今もし、あなたが「人間力で勝負しています」と胸を張っているなら ──残念ながら、その瞬間から“負けパターン”に突入しています。
営業に必要なのは、“いい人”であることではありません。 必要なのは、“選ばれる根拠を作り込む力”です。
これを持たない限り、あなたはいつまでも 「話は盛り上がるけど売れない営業マン」で終わります。
今日の話が少しでも刺さった方は、ぜひ今から“人間力”ではなく “根拠力”を磨く行動を始めてください。
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