先日、久しぶりに山形市に出張に行きました。
山形県で思い出すのが、商品名の素晴らしさです。
もしかしたら、山形県人も気づいていないかもしれませんが、
新潟県人の私から見ると目を見張るものがあります。
そこで今日は、山形県のネーミングセンスについてわかりやすく解説します。
山形といえば「十四代」という日本酒です。
日本酒好きには、幻の日本酒で知られています。
十四代は400年以上歴史のある高木酒造が蔵元で、
十四代のほかにも「朝日鷹」という銘柄のお酒もあります。
もう1年半以上前になりますが、山形で十四代を探していたら、
ある酒屋で朝日鷹ならあると言われ買ったことがあります。
朝日鷹も旨い酒です。
ネットで調べたら十四代は、安いもので2万円、高いもので十数万円…、
べらぼうに高値がついています。
高木酒造はホームページもありませんので、まさに幻です。
今どきホームページがないなんて考えられませんが、
これも値段を釣り上げる要素のひとつです。
十四代というネーミングですが変わっていますよね。
十四代の起源は1963年頃に遡ります。
当時、高木酒造の14代目だった高木辰五郎さんが、
日本酒の銘柄に使おうと商標登録の申請をしたそうです。
その商標とは、「十三代」「十四代」「十五代」「十六代」などです。
ですが、数字は商標登録できません。
なのに「十四代」だけが商標登録できたというのです。 何かの間違いだと思ったそうですが、恐らく人物名に間違えられたのではないか
ということです。
また、14代目の辰五郎さんは、高木酒造の門外不出の酒米「龍のおとし子」を
開発したことでも有名です。
すでに、お気づきの方もいらっしゃると思いますが、酒米に「龍のおとし子」
なんていう洒落たネーミングをつけるセンスに脱帽です。
実は、山形県の日本酒はおもしろい銘柄が数多くあります。
======================================
「くどき上手」「山川光男」「森のくまさん」「初孫」
「三十六人衆」「小嶋屋 無題」「つや姫なんどでも」
「龍龍龍龍」「秘めごと」「ひまわり娘」「なせば成る」
「天に月、地に山。」「冬のカノン」
======================================
おもしろいでしょう。
このほかにも、山形県の特産品はユニークなネーミングが盛りだくさんです。
さくらんぼの「佐藤錦」、洋梨の「ラ・フランス」、枝豆の「だだちゃ豆」。
ネーミングの話になると、BtoCのことだと思っている人も多いようですが、
それはとんでもない誤解です。
BtoBこそ、ネーミングに一工夫することが大切です。
BtoBでよくあるのは、商品を品番で呼ぶことです。
たとえば、「K-538A」。
夢も希望もありません。
また、事務的で冷たい印象を受けます。
特に取り扱い商品の多い、商社や卸売に多いようです。
ですが、金型製造の企業でもこんなネーミングをつけているところがあります。
=====================================
「金型維新23」「金型新品キープ」「加工お助けマン」
=====================================
これだけでも随分と印象が代わります!
また、金属製試作品の製造を得意としている企業は一時、
試作品を3日間で製作する特急サービスを「試作特急サービス3DAY」、
昔の自動車などの部品を再生するサービスを「部品再生110番」
と名づけて訴求していました。
このように、自社の「技術」「ノウハウ」「サービス」にネーミングをつけることで、
顧客にも憶えてもらいやすくなりますし、何をやってくれるのかも一目瞭然です。
●株式会社リンケージM.Iコンサルティングのオフィシャルメルマガの登録はこちら。
https://www.linkagemic.com/mailmagazine
●YouTube「商いは門門チャンネル」の登録はこちら。
https://www.youtube.com/channel/UCPtBCiFhkj1lkaurZsoz64g/?sub_confirmation=1
●社長の大学LINE公式アカウント! 経営に関する質問ができます! フォローはこちら!
https://lin.ee/11jNwF3be
Comentários