4月になると毎年、思い出すことがある。 19歳のとき、東京世田谷区烏山で新聞配達と新聞勧誘をやりはじめた。新聞勧誘とは飛び込み営業で、新聞の定期購読を獲得する仕事だ。見ず知らずのお宅に行き、新規開拓をやった。トップ営業マンになれれば私の人生も大きく変わったかもしれないが、1年間1件も契約が取れないという不名誉な記録を樹立したのだ。そこで今日は、日本一の新聞勧誘青年の話をわかりやすく解説する。
ここまでダメダメ営業マンはなかなかいないだろう。
これが私の営業の原点だが、人のよっては「もう絶対に営業なんてやらない!」と感じても不思議ではない。しかし私は、もっと営業のことを知って、営業を極めたいと思ってしまった。
最近、紹介する機会がめっきり減ったが「日本一の新聞勧誘青年の話」を紹介しよう。
ご存知の方は、復習だと思って読んでほしい。はじめてこの話を読んだ時、脳天に稲妻が走り、興奮して眠れなくなったのをよく覚えている。そんなに強烈な話なのかと思っただろうが、実は大変地味な話なのだ。あまりに地味過ぎて、誰も気づかないことから、興奮して眠れなくなった。
もう10年以上前に、ネットに掲載されていたものですが、今では削除されて読むことができない。いまや、どのサイトに掲載されていて、誰の記事なのかも不明だ。私は、この記事をすべての営業マンに伝えたいと思った。内容は、営業の本質とは何か?を考えさせられるものだった。
役員「社長、そろそろ優秀販売員の表彰式の時間です」
社長「分かった。今年の1番は彼だろう?彼の落ち着きぶりを見たら分かる。
それに引き換え彼は本当に優秀な販売員なのか?身体も小さいし、
酷く緊張しているように見える。」
役員「社長、実はあの身体の小さい彼が本年度の一番です。それもダントツの」
社長「何?本当かね?一体彼はどんな男なのかね?」
役員「はい、彼がいる販売所の所長が一番、この事をに驚いており、
彼が何をしてトップになったのか聞いたそうです。
すると、彼自身の口からは、彼がトップになる理由らしきものは
見当たらなかったそうです」
社長「一体どういうことなんだ?私が直接彼に聞いてみよう」
彼に直接話を聞いてみたが、彼がトップになった理由は私でも見つけられなかった。
そんな彼がなぜ日本一の販売員の座を手に入れたのか?
私はとうとうその理由が気になって仕方がなくなり、
彼が在籍する販売所の所長に電話を入れた。
社長「では、君も彼が日本一になった理由がわからないということなんだね?」
所長「はい、すみません。社内でも地味な存在というか、
あえていうなら真面目だというくらいで」
社長「いや、分かった。ではこうしよう」
私は所長にひとつの指示を出した。
その指示とは、彼を尾行すること。
彼を尾行をさせた3日後、所長から電話が入った。
所長「社長!彼が何をしていたのかわかりました!挨拶です」
社長「挨拶?挨拶なんてするのが当り前だろう!それがどうしたというんだ!?」
所長「彼は行きかう人、全員に挨拶をしていたんです」
社長「全員?それはどういうことだ?」
所長「はい、朝から晩まで、通勤時も、昼食で外に出る時も、自宅に帰る際も。
移動中、ずーっとすれ違う人に挨拶をしているんです!」
社長「そんなことするやつが本当にいるのか?
それで君、それと新聞勧誘が上手くいくのにどう関係するんだ?」
所長「社長、それは・・・」
挨拶をするだけで、日本一になれた理由は何でしょうか?
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