しかし、元々私たちは有形資産など、身体以外に所有していない。土地も、建物も、お金も、すべて後天的に獲得したものだ。ところが最近、無形資産に対する価値が高まっている。そこで今日は、無形資産についてわかりやすく解説する。
無形資産という言葉を聞いて、あなたはどう思われただろうか? 無形資産は目には見えないから、そんなものは評価のしようがないと思った人も多いだろう。評価できないということは、信用がないと言うことだ。つまり、実態がないというだけで、そこに金銭的な価値がつきにくいということだ。
しかし、よく考えてほしい。そもそも私たちは、無形資産を使って有形資産を生み出している。たとえば、アーチストは自分たちの感性や能力を使って、アイデアや刺激的な発想を生み出し、それを絵画、小説、音楽などにアウトプットする。私たちは、アウトプットしたモノとしての有形資産にお金を払っている。
小説や音楽に関しては、作者にどんなに才能があろうと、どんなに経歴がすごかろうと、本の価格も、デジタル音楽の価格も、ほぼ横一線の価格で提供されている。ただし、絵画をはじめとする芸術作品だけは、作家の能力や才能、アウトプットとしての作品の良し悪しで大きく価格が変わる。その理由は、世界に1品しかないからだ。
残念ながら、小説も音楽も大量生産が可能であるから、同じような価格になってしまう。ある意味これは、資本主義社会の恩恵だ。
さて、無形資産のおもしろは、定価がないということだ。
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