極限状態で、チームを維持するリーダーとは?

1907年、シャクルトンと3人の隊員は探検史上最も極点へ接近し、最南端到達の新記録である南緯88度、南極点までわずか180kmの地点に到達しました。 また、ほかの隊員が南極で最も活発な火山であるエレバス山への登山を行った功績により、エドワード7世からナイトに叙せられたそうです。

残念ながら南極点到達のレースは、1911年にロアール・アムンセンの成功により終了すると、シャクルトンは南極点経由の南極大陸横断に関心を向け、1914年に帝国南極横断探検隊として実現しました。

探検以外でのシャクルトンの人生は、落ち着きがなく、かたされないものであったと言います。 一攫千金を追い求めて投機的な事業を立ち上げては失敗し、多額の負債を抱えて亡くなりました。 亡くなったときはマスコミに大きく称賛されましたが、南極探検家としてシャクルトンは次第に世間から忘れ去られました。

何とも悲惨な末路のような気がしますが、人生は何を起こるかわかりません。 シャクルトンが指揮をとった、1914年の帝国南極横断探検隊ですが、この遠征は、船が流氷に閉じ込められ、隊が上陸する前に船が破壊されるという災難に襲われました。 隊員は海氷上にキャンプを張り、そして救命ボートでエレファント島へたどり着きます。 そして、サウスジョージア島までの嵐の海720海里の航海を行い脱出を果たしました。 隊は22ヶ月を耐え忍び、一人の死者も出さなかったというから驚きで 20世紀後半、シャクルトンは文化史家のステファニー・バルチュースキーによって再評価されます。 1914年の帝国南極横断探検隊の奇跡の生還について、「信じられない」と表現して、極限状態の中でチームを維持するリーダーのロールモデルとなりました。

この話は有名になり、映画化や書籍化が幾度もなされたました。

アメリカのコンサルタント「サイモン・シネック」は、一人の死者も出さずに全員生還した理由のひとつを冒険に向いた人物の採用にあったと分析しています。 人間は生死を争うような状況に直面すると、つい自分のことしか考えられなくなり、自己中心的な態度を取る人もいます。 帝国南極横断探検隊は、内紛やパニックもありませんでした。 組織は人と人との組み合わせです。冒険に向いた人物ばかりを採用したから、いざという時も協力し合って生還できたのかもしれません。

さて、帝国南極横断探検隊の求人広告のコピーは、世界で最も有名なものといっても過言ではありません。

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男子求む。危険な旅。低賃金。極寒。

闇のなかでの長い年月。危険と隣り合わせ。

生還の保証せず。

ただし成功すれば名誉と称賛が送られる。

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この求人広告は、応募者を5000人以上を集めたと言われています。 応募した人たちは、お金のためでもなく、労働環境の快適性を求めるわけでもなく、自由に働けるわけでもなく、ただひとつ「名誉」のために行動を起こしたのです。 求人広告や採用でつきものの、条件面で優位なものは何ひとつありません。 むしろ、不利なものばかりです。

この事例から、「働く理由=なぜ働くのか?」を明確にすることで、応募してくる人たちをコントロールできることが学べます。 高給をPRすればお金がほしい人ばかりが応募してきます。 休みが多いとPRすれば、休みたい人ばかりが応募してきます。 快適な環境で働けることをPRすれば、汗をかくのが嫌な人ばかりが応募してきます…。 ●株式会社リンケージM.Iコンサルティングのオフィシャルメルマガの登録はこちら。

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