世の中、激変しています。
特に製造業が不況だという話を聞きました。
何人かの人に聞いたのですが、一昨年の暮れからそういう兆候があったそうです。
私は、ここ1年で何十人かの人から聞きました。
実際に、金属加工業をやっている会社の経営者に、単刀直入に聞いてみると、「リーマンショック以来の不景気だよ!」という社長もいました。
ところが、このような情報は一切メディアでは紹介されません。
たとえば、1年前は「新工場を建設する」「最新の設備を導入する」と息巻いていた製造業の経営者たちも、ここにきて新工場の計画は中止、最新設備の導入も見送りという企業が続発しているそうです。
2前とは景気は雲泥の差なのです。
わずか2の間でこれだけ状況が変わると、経営者のストレスは半端ではありません。
企業がどのような状況に陥っろうと、最後に責任を取るのは経営者です。
ですから、経営者はタフでないと務まりません。
私も経営者ですからわかりますが、1年に何回かは心が折れそうになることがあります。
経営者には、いくつかの能力が必要です。
経営のスキルや方法も重要なのですが、それ以上に重要なのが「精神力」と「意志」です。
このような単語を口にすると根性論と思われがちですが、精神力や意志力がなくてもスキルやテクニックだけで会社経営ができる程、経営は甘くはありません。
私は経営者になって19年目ですが、良い時も悪い時もありました。
リーマンショックの時は、半年後に大きな影響が出ました。
大口の取引先3社との契約が解除となりました。
いずれも、5年以上コンサルティングを行っていたクライアントだったのですが、さすがにリーマンショックには敵わず、コンサルティングもコスト削減の対象となったのです。
これには参りましたが、どんなに落ち込んでも早急に気持ちを回復させる精神力は重要です。
また、「ストレス耐性」も経営者にとって重要な能力です。
経営者の仕事の大半は、耐えることだといっても過言ではありません。
経営とは、「右手に夢、左手に算盤、背中に我慢」なんてことを言う人がいますが、まんざら嘘ではありません。
どのような事態が起こっても、それを受け止めて、どうにか解決することができなければ、ストレスは溜まるばかりです。
ある意味、経営者は課題解決業です。
さらに、「適応力」も大切です。
適応力とはその場の状況や環境にいかに適用できるかということです。
どのようなトラブルが起ころうと、どのようなクレームが発生しようと、最後は社長がどのような対応をして、どのような責任を取るかなのです。
随分前のことになりますが、吉本興業の社長が闇営業の件で、記者会見をやっていました。
吉本興業の所属芸人からは、散々の評価だったようです。
ここでも、経営者の責任の取り方が問われています。
このように、逆境や困難、強いストレスに直面したときに、適応する精神力と心理的プロセスのことを心理学用語で「レジリエンス」と言います。
経営者で一番大切なのは「健康」と言われますが、これは身体的なことだけではなく、精神的な健康も非常に大切だということがわかると思います。
これからの時代、益々混沌とした社会がしばらく続きます。
混沌とした時代を生きぬくには、タフな精神力が必要です。
ですから、少し鈍感の方がいいのかもしれません。
あまりに細かいことが気になるような思考では、変化の激しい時代にはマッチしません。
変化の激しい時代を楽しむくらいの余裕がほしいものです。
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