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執筆者の写真社長の大学★長谷川博之

相手の印象を操作するとっておきの方法とは?

人間が抱くイメージや印象というのは不思議です。 たとえば、外車に乗っているだけで「社長」「お金持ち」と思ってしまうことがあります。逆に、10年前のキズだらけの軽自動車に乗っていると、「お金に困っているのかなぁ?」と感じます。

いずれも、単なるイメージの問題で、本当のところはわかりません。


車好きが講じて高級外車を乗っている人もいるでしょう。

また、お金持ちでもまったく車に興味がなく、キズだらけの軽自動車に乗っている人もいるでしょう。 シワシワのスーツを着ている人は、仕事ができなそうに見えますが、シワひとつないスーツを着ている人は、仕事ができそうに見えます。


このように私たちは、つい持ち物で人を判断してしまいますが、これはどうしようもない事実です。

ですから、「ビジュアルは重要だ!」「見た目が9割」などと言うわけです。


ただし、見た目というのは持ち物だけではありません。

「表情」「態度」「姿勢」「ボディランゲージ」など、人そのものの見た目も含まれます。ですから正確には、「持ち物」+「人」ということになります。

初対面の場合は、見た目しか判断材料がないというのが本当のところで、中身で勝負と言ってもそうはいきません。

その人の中身がわかるまでには、時間がかかります。


正直なところ中身は、第一印象ではわからないでしょう。

何回が会って話をしたり、仕事をしたりしなければわかりません…。



さて、見た目の話をしましたが、私たちは見た目のほかにも、「温度感」「重量感」「距離感「触感」「色彩」などで、相手を印象づけることができます。


橘玲さんの著書「事実vs本能 目を背けたいファクトにも理由がある」には、このような事例が豊富に紹介されています。特に温度の感覚は、無意識のうちに、その後の人物評価に影響を与えると、テルアビブ大学のタルマ・ローベル教授は言っています。


たとえば、初対面の人には、温かい飲み物を出した方がいいそうです。

ある人が、本、ある人物についての資料、コーヒーカップを持っていて手がふさがっていたそうです。

周囲の人に、「ちょっとコーヒーカップを持ってくれませんか」と頼みました。

コーヒーカップは、ホットコーヒーとアイスコーヒーの2種類がありました。

そうしたところ、ホットコーヒーを持った人は資料の人物を穏やかで親切だと感じました。 一方、アイスコーヒーを持った人は資料の人物を怒りっぽく利己的だという印象を抱いたのです。


このように、コーヒーの温度でも人物の印象が変わってしまうのです。 このほかにも、たくさんの事例が掲載されています。


======================================= ●初対面の人には、温かい飲み物を出した方がいい。 ●交渉の際は、やわらなかな感触のソファに  座らせると相手の態度が柔軟になる。 ●相手より物理的に高い位置に座ると、  交渉が有利になる。 ●相手と冷静に話し合いたいときは距離を取り、  感情に訴えたいときは身体を寄せる。 ●プレゼンの資料は、重いものを用意する。  人は重い本を持つと、それを重要だと感じる。 ●赤は不安や恐怖を高める。  試験問題を赤で書いたり、受験番号を赤で印刷した  だけで成績が下がる。  その一方で、赤は注目を引く。  スポーツではユニフォームが赤のチームが有利だし、  赤い服の女性や赤いネクタイの男性はもてる。 =======================================


このように温度だけでなく、触感、距離、重さ、色などで、相手の印象を操作することができます。



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