礼ひとつで他人を感動させファンにさせることができる!
今年の1月から「みやざき中央新聞」が「日本講演新聞」に名称を変更しました。
そのままズバリの名称になったので、わかりやすいといえばわかりやすいのですが、昔からのファンからは寂しいという声もあったとのことです。
私は日本講演新聞の編集長である水谷もりひとさんの社説を楽しみにしています。
毎回、心揺さぶられる社説なのです。
先日水谷さんの社説で、経営の神様「松下幸之助」さんのことが書いてありました。
新幹線に乗っていた夫婦の話です。
この夫婦は近くの席に、松下幸之助さんが座っていることに気がついたそうです。
夫は松下さんの大ファンで、どうしても挨拶がしたいと思い、声をかけようとしますが、どうにも声をかける理由が見当たりません。
見かねた妻が、みかんを差し入れしたらと提案しました。
夫は社内販売でみかんを購入し、松下さんに差し入れしました。
松下さんは嬉しそうに「ありがとうございます」と言って、その場で皮をむいて食べ始めました。
夫はあの松下幸之助さんと話しができて大満足です。
もうすぐ京都に着くという時です。
松下さんは夫婦の座席までやってきて、「先程はありがとうございました。とても美味しかったです。」と頭を下げました。
あの松下幸之助が、下車する前にわざわざ挨拶をしにきてくれたと、夫婦は感動します。
ところが、話しはここでは終わりません。松下さんの本当の偉大さを知ることになったのです。
京都駅で下りた松下さんは、その夫婦の座席が見える窓のところまできて、深々と頭を下げ、夫婦の姿が見えなくなるまで見送ってくれたというのです。
夫は松下さんの行動に涙したそうです…。
そして、家に帰るとすぐに電気屋さんに連絡して、自宅の電化製品すべてをナショナル製品に変えたそうです。
「礼」ひとつで、他人を感動させ、ファンにすることができるということです。
もちろん、松下幸之助が経営の神様だったということが、大きく影響したことは確かですが…。
さらに、自己紹介の専門家・横川裕之さんの著書「すごい自己紹介[完全版]」には、松下さんのこんなエピソードが載っています。このエピソードは、雑誌PHPに書かれていたものです。
松下電器の取引先に勤めていた人が、松下幸之助さんと初めて挨拶を交わした時のことを、次のように振り返っています。
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当時、その人は平社員、松下幸之助はすでに経営の神様として盛名を馳せていたといいます。
お辞儀をした時、いつもよりは丁寧な礼をしたつもりであったが、頭を上げかかると、深々とお辞儀をしておられる幸之助さんの後頭部が目の前に見える。
慌てて頭を下げ直した。
幸之助が頭をあげたら自分もあげようと息をこらしていたのだが、なかなか頭を上げられない。冷や汗が流れた。数十秒、あるいはもっと短い時間かもしれない
が、無限に続くような忘れられない時間だった。
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「実ほど頭(こうべ)を垂れる稲穂かな」という言葉をまさに体現されていたエピソードです。
松下さんは、大企業のトップになったから礼をしていたというわけではなく、それこそ丁稚奉公の小さな頃から礼を通じて、人を尊重されてきたのでしょう。
私たちは日常の忙しさにかまけて、丁寧に礼をすることを忘れています。
丁寧に礼をすることによって、相手を尊重する気持ちが伝わります。
その結果、あなたの話も聞き入れてもらえるようになるでしょう。
「礼に始まり礼に終わる」という言葉があります。
これは、武道の精神や在り方について述べたものです。
試合においては作法を守り、また相手への敬意を示すことが何よりも重んじられるべきであり、礼儀や礼節をもって試合に臨むことは、勝敗よりも重要であるという考え方です。
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