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執筆者の写真社長の大学★長谷川博之

職業の定義が曖昧になってきた…


世の中の変化のスピードがあまりに早いので、ついていくのが精一杯で、なかなか過去を振り返ることがありません。先日、20年前はどのような世の中だったのか考えてみました。ネット社会はまだ黎明期で、ネットショップは怪しい、ネットで商品は売れないなんて言われていましたが、今はそんなことを言う人はいません…。



それだけ、ネットでのコミュニケーションが浸透したということです。それに伴い、同じ職業でも20年前と今では内容がまったく異なることに気づきました。そこで今日は、変化している職業についてわかりやすく解説します。



20年前、コンサルタントといえば、経験に裏付けされた専門分野の特殊知識やノウハウを持っていて、それをクライアントに伝え、実行してもらうことが仕事でした。今でもそういった意味合いは強いのですが、特殊知識やノウハウも概略であれば、ネットや専門書で仕入れることが可能になりました。便利な世の中になりました。



ということは、コンサルタントに対するニーズが低くなるということです…。ところが、コンサルタントも黙っていません。特殊知識やノウハウだけでなく、成果の出やすい環境を提供するようになりました。成果の出やすい環境とは、高額講座やセミナーを受講する生徒のコミュニティを作って、生徒同士が情報交換を行なって、切磋琢磨できるような場です。



このように、コンサルタントも一昔前の先生商売ではなくなりました。このような現象は、様々な職業で起こっています。



たとえば、デザイナーです。20年前のデザイナーは紙媒体のデザインをするのがメインでした。チラシ、ダイレクトメール、名刺、会社案内などです。そして、デザイナーはデザインをするのが仕事でした。つまり、「ビジュアル的にかっこいい」「ビジュアル的にかわいい」「ビジュアル的にシックだ」など、見た目を整える仕事でした。



その後、紙媒体だけでは仕事が減る一方になったので、ホームページ制作などネット媒体も手掛けるようになります。それに伴い、リスティング広告などのネット広告の運用も行なっているデザイナーもいます。



さらに、ビジュアル面を整えるだけでなく、マーケィング的要素、どうしたら見込客を惹きつけることができるか、どうしたら見込客を買う気にさせることができるか、どうしたら見込客にクリックさせることができるかなどもスキルも要求されるようになりました。



この分野は本来、マーケティングコンサルタントの仕事でしたがデザインナーも必要になりました。そうしないと、差別化ができないのです。


このように考えると、職業の範囲が20年前に比べて、大きく広がっています。ビジュアル面だけを考えていたのでは、デザイザーは務まりません。これが現実です。そう考えると、20年前は明確に区別できていた職業も、今ではその線引が難しくなってきました。



当社も、営業のコンサルティングだけでなく、営業ツールの作成、経営月刊誌の発行なども行なっています。また、営業はリアルとオンラインの両方をカバーしていますので、仕事の範囲は多岐に渡っています。地方のクライアントは、ワンストップで相談できる企業の方が何かと便利です。



このような現象が進展すると、「何でも屋」が非常に多くなる可能性があります。たとえば、フロントエンドはWEBデザイナーでも、実は「リスティング広告運用」「商品リーフレット制作」「マーケティング戦略立案」など、様々な提案をするフリーランスや企業が増えてくるでしょう。



職業の垣根がなくなるということは、差別化が難しくなるということです。そこでどう強みを出していくのか? 益々、おもしろい時代になりそうです。




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