ビジネスの現場でよく聞く言葉として、「視点」「視野」「視座」があります。3点セットのような言葉なのですが、違いを問われるとわからない人が多くいます。そこで今日は、視点・視野・視座の違いをわかりやすく解説します。
まずは、それぞれの意味ですが…
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■視点…視線が注がれるところ
また、ものを見る立場
■視野…眼を動かさずに知覚できる周辺視の範囲
■視座…物事を見る立場
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このような意味になりますが、イマイチわかりにくいかと思います。つまり、視点はどこを見ているのか、視野はどこまでを見ているのか、視座はどこから(どの高さから)見ているのか、ということになります。
たとえば、これまで順調に受注を伸ばしていた営業マンの営業成績が悪くなった時、上司はその原因を探ります。そのときに重要となるのが、どこを見るのか、どこまで見るのか、どこから見るのかです。
営業マンについて、上司の立場で見るのか、顧客の立場で見るかによって違います。また、営業の質を精査するのか、量を検討するのかによって違います。さらに、競合の営業マンとの比較するのか提案している商品を分析するのかによって違います。
最新のテクノロジーが目覚ましい進化を遂げて、産業構造も、働き方も大きな転換期を迎えています。また、価値観も多様化しています。そもそも、日本は人口減少社会となり消費人口が減少していますから、営業マンがいくら努力を積み重ねても、受注を伸ばしていくことが難しい時代に差し掛かっています。
このような背景があるからこそ、視点と視野を広げ、視座を高める必要があります。そういった意味で、視点・視野・視座が注目されています。
「視点」とはフォーカスしているところです。視点のポイントは、限られたところだけを見つめることではなく、多角的な視点を持つことです。
「視野を広げる」と、物事を俯瞰的に捉えることができます。結果、全体像を把握できます。フォーカスした小さなことに視点が注がれると、全体の中でのポジションや関係性がわからなくなる場合があります。そんな時、視野を広げて全体を俯瞰することで、それまで一部分しか見えていなかったものが見えてきます。そこに新たな発見やビジネスのアイデアが潜んでいるかもしれません。
最後の「視座」ですが、自分が置かれている立場を変えて物事を見るということです。視野や視点は、ビジネスの現場でもよく使われる言葉ですが、「視座」と言われてもピンとこない人もいるでしょう。
同じものを見るにしても、どの立場で見るか、どの位置から見るかによって見え方は違ってきます。たとえば、顧客からのクレームがありました。このクレームの捉え方は、「担当者」「上司」「経営者」「顧客」など、様々な立場によって異なります。
担当者は顧客のクレームにどう対処するかを考えていますが、経営者はクレームをなくすための根本的な解決策を考えています。視座を変えて物事を見るという発想は、関わる人のことを理解することにも繋がります。
このように、「視点」「視野」「視座」を理解すると、発想が行き詰まった、広く情報がほしいなどの時に力を発揮します。また、マンネリ化を招くのも「視点」「視野」「視座」が欠けていることが現任の場合があります。
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