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執筆者の写真社長の大学★長谷川博之

強みを生かしたのはいいけれど・・・

更新日:2020年2月7日

あのドラッカーは言っています。 「何事かを成し遂げるのは、強みによってである。 弱みによって何かを行うことはできない。 できないことによって何かを行うことなど、到底できない」と。

当たり前過ぎて何の反論もありませんが、実際に強みを活かそうとすると様々な障がいが待っています。 経営者であれば、SWOT分析をやったことがあると思います。 SWOT分析は、自社の強みと弱み、外部環境の機会と脅威を列挙し、どのように対処していくかを考えるマトリクスです。

私は商売柄、クライアントに対して「御社の強みを教えてください」と質問する機会が数多くあります。 即答できる経営者は意外と少なく、ほとんどの経営者はしばらく考え込んでしまうのが現実です。 自社の強みを知らずに、よくビジネスをやっているなと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、強みを意識しなくても何となくビジネスが成り立っているのです。

ところがここ数年、変化のスピードが加速して、社会環境は激変を遂げています。 このような状態の中で、生き残っていくには、やはり自社の強みや弱みを意識せざるをえません。 弱みを克服するよりも、強みをさらに伸ばした方が、ビジネスを優位に運べるます。 弊社はここ数ヶ月の間に、名刺交換をした人へのアプローチ方法を新たに構築しました。 理由は、初対面から2週間以内に、相手にインパクトを与えるためです。

今までは、名刺交換をした人に、お礼ハガキを送っていました。 その後は、月一回ニュースレターを郵送する、または訪問して手渡ししていました。 ですが、名刺交換の後は忘れられないように、もっとインパクトが必要だと考え、新たな取り組みを行っています。

名刺交換した後、お礼ハガキは送りますが内容を一新しました。 相手の名前からポエムを作り、それを手書きします。 そして、その3日後にニュースレターを送るのですが、ニュースレターには送り先の相手の記事を載せます。 名刺交換した時の印象などです。

また、ニュースレターのタイトルには、相手の名前を組み込みます。 「長谷川博之様新聞」のようなタイトルになります。

さらに、その5日後には、またハガキを送るのですが、そこにはQRコードが印刷されています。 QRコードを読み込みYouTubeにアクセスすると、この人へのメッセージ動画が再生されるというわけです。

ですから、一人ひとりメッセージ動画は違います。

とにかく、ワン・トゥ・ワン・マーケティングを心がけた手法です。 この3つを組み合わせると、大変なインパクトを与えることができます。 絶対に忘れることはないでしょう。

実はこの3種類のインパクトツールですが、思いっきり私の強みを活かしました。 7~8年前から手書きハガキは毎日5通、年間1800通書いています。 相手によって記事内容が変わるニュースレターも、日々メルマガなどを執筆していますので、原稿書くことに苦労することはありません。 ものすごく短い時間で書くことができます。

最後のQRコードからメッセージ動画へ誘導するハガキですが、動画に関してもYouTubeに約2500本の動画をアップしていますので、動画撮影もまったく苦はなりません。

つまり、3つのインパクトツールは、私の強みを思いっきり活かしたものなのです。 ところが、大きな問題があります。 それは、私しかできないことです。 部下にこれをやれと言っても、恐らく無理でしょう。 そして、教えたとしても慣れるのにも相当な時間がかかります。 ですから、大変効率が悪いということになります。

強みを活かした結果、誰も真似できないという、何とも皮肉な結果になってしまいました。 これでは、組織的にこれを行うことができません。 アーチストならばこれでいいのですが、ビジネスですからこれはマズイです。 なぜならば、私が死んだら終わるからです。

極端に強みを活かし過ぎるのも考えものです。 ですから、「ほどほど」「適当」という発想も重要なのです。



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