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行動経済学で売上が劇的に変わる!数字だけでは売れない時代の攻略法

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「CTRは悪くない。LPも整えた。口コミも回ってる。  それでも売れない。」



これ…マーケティングの現場で毎日のように聞く嘆きです。

しかも、数字をしっかり追っている経営者ほど、この壁にぶつかります。

データは正しい。でも現実の顧客は動かない──。

そのギャップを埋めるカギが、今日のテーマです。



あなたは「行動経済学」という学問をご存じでしょうか?

これは、人間の合理性を前提にした経済学では説明できない、

「心理と無意識の力学」 を解き明かす学問です。

数字だけでは売れない時代において、この視点こそが経営と営業の最前線。

今日は、その具体例と現場での活かし方をお話しします。



営業の大学・株式会社リンケージM.Iコンサルティングの長谷川博之です。 これまで営業コンサルティングを9000回以上、クライアントへの売上貢献額は100億円以上です。また、日本初のAI営業コンサルタントとしても活躍しています。



行動経済学の象徴的な事例が、オランダのスキポール空港の男子トイレです。

以前、男子トイレでは“尿はね”による清掃コストが大問題になっていました。

ポスターで注意しても、便器の形を変えても効果なし。

しかし…たった1つの仕掛けで事態は一変します。



それが 「小便器にハエの絵を描く」 というもの。

結果、尿はねは 80%削減。 年間清掃コストは 1.5億円削減。



なぜか?男性の「的を狙いたくなる本能」に無意識で反応させたからです。

これがノーベル経済学賞にもつながった ナッジ理論(Nudge) の力。

命令や罰ではなく、自然と望ましい行動を取りたくなる環境設計 が本質なんです。



この事例を「面白い話」で終わらせてはいけません。

あなたの顧客も、まったく同じように 無意識に動かされている のです。

例えば…

・選択肢がA・B・Cの3つあると、人はBを選びやすい(極端回避性)

・2つの商品を提示すると、人は損を避けて安い方を選びやすい  (損失回避バイアス)

これらはすべて行動経済学で説明できます。

つまり、マーケティングとは「人の心理を動かす精密設計」なのです。



では、どう活かすのか?

ここからは、中小企業やスタートアップでもすぐ使える事例を3つ紹介します。


①「買わない理由」を排除する:デフォルト戦略

資料請求フォームの「メルマガ登録」に初めからチェックを入れておく。

これだけで登録率が 2倍 になった事例があります。

人は“すでに選ばれている状態”を変えるのを面倒に感じるからです。


②「選ばせ方」を設計する:選択のフレーミング

3つの価格プランを用意し、あえて“高価格プラン”を設定。

結果、顧客は中間価格を「妥当」と感じやすくなります。

飲食店の「時価メニュー」が他の料理を安く感じさせるのも同じ理屈です。


③「感情の引き金」を設計する:物語性と共感

スペックよりも「開発背景」や「店主の思い」を語った方が購買率は上がります。

理由は、物語が“自己投影”を促し、人の行動を変えるからです。



これらは、顧客の無意識にアクセスして抵抗なく行動へ導くための設計です。

ただし、行動経済学は魔法の杖ではありません。

小手先のテクニックとして乱用すれば、逆に信頼を失います。



大切なのは…

・誠実な意図

・文脈の設計

この2つが、商品の本質価値と心理的導線を一致させ、継続的成果を生みます。



もう「伝え方」だけを考える時代ではありません。

これからは「動かし方」を設計する時代です。



行動経済学は、データだけでは見えない “感情と行動の地図” をあなたに与えてくれます。ぜひ、今日紹介した3つの実践法を、あなたのビジネスに取り入れてみてください。



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