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『私が見た未来』は当たらなかった?!ビジネスパーソンが学ぶべき教訓

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「現代のビジネス環境において、 “未来を読む力”ほど重要なスキルはありません。



市場の変化。技術革新。消費者行動の変遷。

これらを先回りして掴める企業は、競合を圧倒的にリードできる。



でも、皆さんに問いたいんです。 果たして“未来予測”って、本当に当たるのでしょうか?



そこで今日は、ある一冊の本を題材にします。 たつき諒氏の『私が見た未来』。


今年に入ってから、SNSでも再び注目を集めた予言漫画です。

もともと1978年から記録されていた“夢日記”がベースで、 平成11年(1999年)に漫画として出版。 四半世紀を経て、また脚光を浴びました。



特に注目されているのが、2025年7月5日、フィリピン沖での海底爆発と大津波の予言。

オカルトのようでいて、現代人が飛びつく背景には理由があります。 それは“不確実な時代に、誰もが明確な指針を欲している”ということなんです。



営業の大学、株式会社リンケージM.Iコンサルティングの長谷川博之です。

営業コンサルティングを9000回以上、クライアントへの売上貢献額は100億円以上です。

また、日本初のAI営業コンサルタントとしても活躍しています。



冷静にデータを見てみましょう。

IMF(国際通貨基金)の経済成長率予測。 平均誤差はなんと 約1.5ポイント。


気象予報の精度。 3日先で 85%、7日先では 70%まで下がります。


さらに衝撃なのは、政治的な未来予測。 ペンシルベニア大学フィリップ・テトロック教授の研究によれば、 専門家による政治予測の的中率は―― コインの裏表を当てる確率とほぼ同じなんです。



つまり、未来を一点で正確に当てるのは“ほぼ不可能”。 これが統計的な結論です。



では、なぜ人は『予言は当たった!』と感じるのでしょうか?

ここで作用するのが心理学で言う

  • 確証バイアス(自分の信じたい情報だけを拾う)

  • 後知恵バイアス(過去を“当たっていた”と都合よく解釈する)

です。



たつき諒氏の予言も、メディアは“当たった部分”を大きく報じますが、 外れた部分には触れません。

だからこそ、『すごい的中率だ』と錯覚するんです。



「では、不確実な未来に対して、ビジネスパーソンはどう向き合えばいいのか? 答えは一つ。 『未来を一点で当てる』のではなく、『複数の未来を想定して備える』。

これが未来予測の本質です。



具体的には、3つの実践法をお伝えします。



まず1つ目。シナリオプランニングです。

“楽観シナリオ・悲観シナリオ・最頻シナリオ”の3つを作り、 それぞれに確率を割り振る。単一の未来に依存せず、複数の戦略を準備しておく。

これで、どんな未来が来ても慌てることがなくなります。」


次に2つ目。リアルオプション戦略。

これは小さな投資で未来の選択肢を確保する考え方です。

たとえば、新技術への研究開発。最初は小額でテストし、 成果が見えたら一気に投資を拡大する。

NetflixがDVD郵送からストリーミングに移行したのも、まさにこの思考です。 “完璧な予測”ではなく、“柔軟な適応”こそが成長の鍵なんです。」


3つ目は、集合知の活用とリスクヘッジ。

Googleの社内予測市場では、従来より 20%精度の高い売上予測 が実現しました。

さらに、“黒鳥理論”を忘れてはいけません。 低確率だが甚大なインパクトを持つ事象に備える。

パンデミック、自然災害、地政学リスク。 これらは完全には予測できない。 だからこそ、資金・体制・仕組みで“最悪に備える”ことが重要なんです。



ここまで話してきたことをまとめます。

未来は一点で当てられない。 でも、複数の未来に備えることで、あなたの事業は圧倒的に強くなる。



予言やオカルトに頼るのではなく、確率思考で備えること。 これが、不確実な時代を生き抜く経営者・ビジネスパーソンの条件です。

ぜひ今日から、未来に備えるフレームを実践してみてください。



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