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損して得取れは本当なのか?


日本には「損して得取れ」という諺(ことわざ)がある。

「損して得取れ」とは、「目先にとらわれずに利益をとること」を指す言葉だ。そこで今日は、損して得取れについてわかりやすく解説する。



はじめは損しても、それを元に大きな利益を得るようにすることがビジネスの基本。

まさに「損して得取れ」の思想と言える。マーケティングの世界では「フロントエンド」という言葉があるが、これは無料または低価格で提供できる集客のための戦略的な商品のことを指す。



別名「オファー」とも言うが、相当なお得感がないと、無料とはいえなかなか申し込んではもらえない。そういった意味では、決して儲からないのがフロントエンドだ。しかし、ビジネスで一番難しいのは、最初の取引をはじめることで、最初の取引は損をしてでもやった方がいいということになる。



「損して得取れ」という諺は、もともとの語源となったのは「得」ではなく「徳」で、「損して徳取れ」だったという説がある。徳とは、「優れた品性」「一般的に良いとされている能力・性格」のことだ。損な役回りであっても人のために努力していれば、将来的には周囲の評価が高まって、社会的に自分の価値が高まっていくという意味が込められた言葉だったと言う。



このような行動を心がけている人も多いだろうが、しばらく続けても見返りがないと、このまま続けても自分の評価は高まらず、結局、自分が損をするだけではないかと考える人も多い…。



弊社のようにコンサルティングやコーチングをおこなっている企業の中には、個別相談などの無償のアドバイスをしても顧客になってくれないのではないかと考える人もいる。しかし、個別相談や無償のアドバイスをしなくなると、相談自体がなくなってしまうのが現実だ。無料で快くアドバイスしている時は、「あの人は一生懸命に考えてくれる」という評判が流れて、講演やセミナーを間接的に紹介してくれる人もある。



ところが、見返りがないと打算的になった途端、そういう仕事もバッタリなくなるから、人生は不思議だ。



内藤誼人(よしひと)の「ツキの絶対法則-イヤになるほどうまくいく最強の心理術」には、おもしろい事例が掲載されていたので紹介する。



コーネル大学応用人事研究センターのJ・W・ブルデューという研究者は、アメリカの管理職1万人、ドイツ、スイス、フィンランドなど9ヶ国のヨーロッパの管理職1万人たちにアンケートを実施し、彼らの年収、および成功経験(昇進回数)を予測する調査をおこなった。 その結果、彼らの成功を一番よく予測できる変数は、なんと「人当たりのよさ」だったと言

う。つまり、人当たりのいい人ほど、仕事で成功できるということだ。



たとえば、知っていることや、様々な情報を駆使して楽しい話を惜しみなくできれば、人当たりのいい人間だという評判が立ち、ビジネスチャンスは広がっていく。打算的に考えて、自分の知識を出すのをもったいぶっていると、人当たりの悪い人間になるので注意が必要だ。「短期的には、少しくらい損をしてもかまわない」というくらいの気持ちでいた方が、かえって人当たりがよくなり、それによって仕事も上手くいく。



「アドラー心理学あなたが愛される5つの理由精神科医」によると、アドラーは「人に好かれる人」についてこう語っている。



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人に好かれる人には、共通してみられる特徴がある。

それは、相手から何かを「とろう」とするのではなく、

むしろ自分から相手に何かを「与えよう」とするのである。

私たちは「与えてくれる人」が大好きなのであって、

そういう人とつきあいたいと思う。

ケチな人は、人とうまく交わることができない。

ケチな人は、自分から何かを与えようとはしない。

そんなことをすると、自分が損をしてしまうことになり、

損をすることは彼にとっては許せないことだからである。

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与えることは幸せに通じている。

そして、与えることとは人当たりの良さに通じる。ビジネスの現場でも重要なことだ!




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