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9億円の借金を6年で7億円返した男!


先日、市川慎次郎さんの著書「新入社員は78歳」を読む機会があった。 サブタイトルは「小さな会社が見つけた誰もが幸せを感じられる働き方」。市川さんは、中央シャッターと横引シャッターの代表取締役で「9億円の借金を6年で7億円返した」という強烈なエピソードがある。また、会社の平均年齢は57.8歳、年齢・性別・国籍は一切不問だという。そこで今日は、市川式の経営手法についてわかりやすく解説する。

まず、会社概要を紹介する。

株式会社中央シャッターは、修理・営繕・メンテナンスを主とした製造販売・施工メンテナンスなどを手掛けている。1970年の創業で、主に手動・電動シャッター・店舗の出入り口の日差しテント・店舗や会社の看板など取り揃えている。そして、グループ会社の株式会社横引シャッターは、駅の売店などでお馴染みの横に動く横引きシャッターや天井や床が開け閉め出来る特殊シャッターの専門メーカーだ。 この2社のほか全部で4社を経営しており「中央グループ」として、スーパーゼネコンから建設業者、個人商店、一般ユーザー向けに営業展開している。とにかく、幅広い顧客がいるのが特徴だ。

さて、市川さんの経営手法が大変に理に適っている。 たとえば、一般的には、社員を人前叱ってはいけないと言われている。しかし、市川さんはあえて人前で社員を叱る…。その心は何だろうか?人前で叱るコツは「あなたはそんな実力じゃないだろう!」と言って叱る。 「あなたの実力を見込んで、工場に入ってもらっているのに、こんな仕事するんだったら、あなたじゃなくてもいいじゃないか。あなたが来てくれたら、1日かかるのが半日で終わるとか、2時間早く終わると思って期待して頼んだんだから」などと、みんなの前で公開処刑をする。みんなの前で叱るのは「期待している」と言う言葉とセットにするのがコツだ。

入社して半年ぐらい経ったら、会社はその人にどうなってもらいたいのかを本人に直接伝える。「私は、あなたには将来こういう人材になってもらいたいと考えたから採用したんです」と。たとえば、同期入社で営業マンが2人いるとする。A君には今理解できている製品だけを販売することで場数をたくさん踏んでいきなさいと伝える。 一方、B君には、扱える製品数を増やしていきなさいと伝える。 A君には扱う製品数を増やさずに深堀させ、B君には扱う製品数を増やしていくように伝える。要は、狭く深く、広く浅くという道を各々にちゃんと決めてあげるわけだ。



工場は朝から夕方まで1日中70%の力を出し続ける必要があるという。 しかし、工事の現場では70%ではダメで、現場に入っている時は100%の力を発揮し、現場が終わったら力をゼロにして、また次の現場に行ったら100%の力を出すことが必要になる。つまり、70%で1日働けるタイプと、瞬間的に100%を出せるタイプとを見分ける必要があり、これを間違えると本人は働くことが辛くなってやめてしまう…。

伝え方のコツとしては「適量の3割くらい多め」に「何度も」言うこと。 コミニュケーションは相手に伝わっているかどうかが問題だ。相手に伝わるのは言った量の3割減くらいになるので、多めに伝えて、それで初めて相手に丁度よく伝わる。

最後は、最初からフリーハンドで「自分で考えてやれ」では無理だという。本人がしんどいですし、すぐに潰れてしまうからだ。最初は「こうやったほうがいいよ」から始まり、「こうやったほうがいいと思うけど、どう思う?」になり、最終的には「どうやってやればいいと思う?」にするのがポイントだ。




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