「とりあえず商談」を契約に変える魔法のヒアリング術
- 社長の大学★長谷川博之

- 1 日前
- 読了時間: 8分

正直に答えてください。
お客様から 「あ、今日はまだ情報収集の段階なんで…」とか 「検討初期なので、とりあえず話だけ聞かせてください」 こう言われた時、あなたは心の中でどう思っていますか?
「あ~、はいはい。見込みなしか…」 「時間の無駄だなあ。さっさと資料だけ渡して終わろう」 そして、SFAや日報に「確度D(見込みなし)」と入力して、 そのお客様を放置していませんか?
もし、あなたがそう思っているなら… あなたは今この瞬間、 毎月数百万円分の売上をドブに捨てています。
厳しいことを言いますが、
これが「売れる営業」と「売れない営業」の決定的な違いなんです。 実は、トップセールスほど、この「情報収集段階」のお客様を大好物にしています。 なぜなら、彼らは知っているからです。 「情報収集」という言葉の裏に隠された、とてつもない「契約の種」を。
今日は、多くの営業マンが「見込みなし」として捨ててしまっている商談を、 たった数個の質問で「熱い案件」に変えてしまう、具体的なテクニックと 「魔法のスクリプト」を3つ公開します。
これを知るだけで、あなたの手持ちの見込みリストは、 明日から「宝の山」に変わります。 ぜひ最後まで見て、ライバルに差をつけてください。
営業の大学・株式会社リンケージM.Iコンサルティングの長谷川博之です。
9000回以上の営業コンサルティング、クライアントへの売上貢献額は100億円以上です。
また、日本初のAI営業コンサルタントとしても活躍しています。
まずは、なぜ多くの人が失敗するのか。 その「典型的な負けパターン」を見ていきましょう。 あなたはこんな商談、していませんか?
顧客「今日はまだ情報収集なんで、ざっくり教えてください」 営業「あ、そうですか(心の声:やる気ねーな)。 では、弊社のサービス資料に沿ってご説明しますね。 まず1ページ目が会社概要で…こちらが機能一覧で…」 ~30分後~ 営業「…という感じです。何かご質問は?」 顧客「あ、大丈夫です。とりあえず資料もらって検討しますね」 営業「はい、ではまた何かあれば!」 (後日、メールしても返信なし)
これです。これ、やってませんか? これの何がダメか分かりますか?
答えはシンプルです。
「相手の背景を一切無視して、 こちらの言いたいことを言っただけ」だからです。
お客様は「情報収集」と言いました。 でも、「何のために」情報を集めているんでしょうか? 「なぜ」今日、わざわざ貴重な時間を割いてあなたに会ってくれたんでしょうか? そこを無視して、ただの「音声機能付きパンフレット」になってしまっている。 これではAIに仕事を取られても文句は言えません。
これ、実はめちゃくちゃ「機会損失」なんです。 実際にあった事例をお話ししましょう。 ある企業のA社という営業チームの話です。
A社では、これまで「とりあえず商談」は全てSFA上で放置されていました。 しかし、あるトップ営業マンが方針を変えたんです。 「情報収集ということは、社内で何かが動き出している証拠だ」 と仮定したんですね。 そして、商談の最初の10分を、資料説明ではなく「なぜ今、情報収集なのか?」の深掘りに使うように徹底しました。 すると、どうなったと思いますか? なんと、「実は社内のDX予算が余っていて使い道を探している」とか、 「部長が競合他社の導入を検討していて、当て馬が必要だった」といった 「超リアルな本音」がボロボロ出てきたんです。
結果、ゴミ箱行き寸前だったリストから、たった3ヶ月で7件の大型案件が立ち上がり、 そのうち5件が決まったんです。 5件ですよ?単価にもよりますが、数千万円のインパクトです。 これを「見込みなし」で捨てていたとしたら…ゾッとしますよね。
では、なぜお客様は「情報収集です」「検討初期です」と言うのでしょうか? ここを理解しないと、正しいアプローチはできません。
理由は大きく分けて2つあります。
理由①売り込まれるのが怖い(防衛本能) 洋服屋さんに入った時を想像してください。 「何かお探しですか!?」とグイグイ来られると、 「あ、見てるだけです」って言っちゃいますよね。あれと同じです。 本当は欲しいものがあっても、営業マンにロックオンされたくないから、 とりあえずバリケードを張っているだけなんです。
理由②自分でも課題が整理できていない(潜在ニーズ) 「何かおかしい」「何か変えたい」とは思っているけれど、 それが具体的な「商品」に結びついていない状態です。 言葉にできないから「とりあえず情報を集めて、整理したい」と言っているのです。
ここが重要です。 「情報収集」のお客様は、「まだ色が決まっていない真っ白なキャンバス」なんです。 競合他社も入り込んでいない、予断を持っていない状態。 つまり、営業マンであるあなたが、一番最初に絵を描ける、 最も有利なポジションにいるということなんです。
ここで「じゃあ資料説明します」とやるのは、キャンバスに絵を描かずに、 絵の具の説明をしているようなものです。 そうじゃなくて、一緒に絵を描いてあげるんです。 それが「案件化」という作業です。
では、具体的にお客様の「本音」と「背景」を引き出し、 案件化するためのキラーフレーズを3つ伝授します。 明日からそのまま使ってください。
■スクリプト①評価軸を引き出す魔法の言葉 「今回の情報収集において、特に重視されている観点は どこでしょうか?」 ただ漠然と情報収集している人はいません。必ず「何か」を探しています。 コストなのか、スピードなのか、使いやすさなのか。 これを聞くことで、その後のプレゼンの「刺し方」が決まります。 もし「コスト」と言われたら、高いプランの説明は後回しにして、 費用対効果の話をすればいい。 さらに、「他社さんとも比較されていますか?」と自然に繋げることで、 競合情報もゲットできます。
■ スクリプト②緊急度と予算を探るキラーパス 「情報収集とのことですが、何か背景に、 社内的な課題やプロジェクトが進んでいたりしますか?」 これ、最強です。 「いや実はね、来期から部署再編があって…」とか、 「社長が急にこれをやれと言い出して…」といった、 生々しい内部事情が出てきます。 これが聞ければ、単なる「製品説明」から「課題解決の提案」にシフトできます。 「情報収集」という言葉を、「社内事情」という文脈に翻訳し直す質問ですね。
■スクリプト③期待値をあぶり出す質問 「この段階で、数ある中から弊社にお声がけいただいたのは、 何か理由があるのでしょうか?」 これはちょっと勇気がいるかもしれませんが、効果絶大です。 「以前、上司が御社を使っていたと言っていて…」とか 「御社のHPのこの事例が気になって…」という答えが返ってきたら、 そこが勝負所です。 お客様があなたに期待しているポイントが分かれば、 そこを一点突破で攻めればいいんです。
では、これらを組み合わせて、実際の会話の流れを見てみましょう。 悪い例と良い例を続けてやりますので、違いを感じてください。
【悪い例】 顧客「まだ検討初期で、今日は情報収集なんです。」 営業「あ、そうですか。承知しました。では、会社概要からご説明しますね。 弊社は設立20年で…」 顧客「(あー、長いな…)はい、はい…」 営業「…という機能があります。いかがでしたか?」 顧客「わかりました。一度持ち帰って検討します。」 営業「はい、お願いします!」 THE END 永遠に連絡来ず
【良い例】 顧客「まだ検討初期で、今日は情報収集なんです。」 営業「ありがとうございます!情報収集の段階で弊社を見つけていただき光栄です。 ちなみに、今回情報収集を始められたきっかけなどは、 何か社内であったのでしょうか?」 顧客「ああ、いや、具体的に決まったわけじゃないんですが、 最近若手の離職が増えていて、何かツールで対策できないかなと…」 営業「なるほど、離職率の改善ですね。それは重要なテーマですね。 ちなみに、いろいろなツールがある中で、今回『重視されたいポイント』 などはありますか?例えば使いやすさとか、分析機能とか。」 顧客「現場が忙しいので、とにかく入力が楽なものがいいですね。」 営業「入力の負担軽減ですね、承知しました。それでしたら、 実は弊社の機能でそこを一番強みにしている部分があります。 今日は会社概要は飛ばして、その『入力画面』だけ実際に見ていただき ましょうか?」 顧客「お、いいですね。ぜひ見たいです!」
いかがでしたか? 良い例の方は、資料を読み上げるのではなく、 「お客様の関心事」に合わせて会話をチューニングしていますよね。 これが「案件化」するということです。
今日の話をまとめます。 「情報収集です」「検討初期です」 この言葉を聞いたら、 ガッカリするのではなく、こう思ってください。
「チャンスだ!まだ誰も手をつけていない、 真っ白な案件だ!」と。
そして、資料を開く手を止めて、相手の目を見て聞いてください。 「なぜ、今なんですか?」「何がお困りなんですか?」と。
営業という仕事は、商品を売ることではありません。 お客様自身も気づいていない「課題」を整理し、解決への道を照らしてあげることです。 「とりあえず商談」こそ、あなたのコンサルティング能力が最も輝くステージなんです。
ぜひ明日からの商談、冒頭の10分だけでいいので、 今日のスクリプトを試してみてください。 驚くほど、お客様の反応が変わるはずです。 ★新人・若手営業マンのバイブル 『60秒で学べる営業スキル大全集』発売中!
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