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広告も営業も頑張ってるのに…なぜ売上が止まるのか?

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最近、こんな声をよく聞きます。

「広告費をかけても問い合わせが増えない」

「営業を増やしたのに成果が伸びない」

「社員のモチベーションが続かない」



…正直、耳にタコができるほど聞きます。 でも、私はそのたびに思うんです。

「それ、本当に“営業が下手だから”なんでしょうか?」と。



実は、売上不振の原因は“ひとつ”じゃありません。

むしろ、複数の小さなズレが複合的に絡み合って、 静かに企業を弱らせていくのです。



今日は、その“構造的なズレ”をひもときながら、どうやって業績を立て直すか

――実践的な視点でお話しします。



営業の大学・株式会社リンケージМ.Iコンサルティングの長谷川博之です。

9000回以上の営業コンサルティング、クラアンとへの売上貢献額は100億円です。

また、日本初のAI営業コンサルタントとしても活躍しています。



まず、経営者が陥りやすいのが、 「売れない=マーケティングが弱い」 「営業力が足りない」 という“単一原因思考”です。



でも、現場を見ていると、そんな単純な話ではありません。

たとえば、ある製造業。CRM(顧客管理システム)を導入したのに、 営業フォロー率は60%止まり。 しかも顧客離脱率が10%上昇してしまった。



なぜでしょう? 原因は“ツールの問題”ではなく、部門間の連携不足 営業が登録した情報をマーケティングが活かせず、 結局、改善アクションが取れなかったんです。



一方、教育業界の中小企業では、研修予算を2倍に増やしたのに離職率が下がらない。 理由を調べると、評価制度と人事育成の方向性がズレていた つまり、努力しても報われない仕組みの中で、社員が疲弊していたんです。



どちらも「単一要因で対処しようとして失敗した」典型例。

だからこそ、今の時代に必要なのは―― “複合要因マネジメント”という視点なんです。



私はよくクライアントにこう言います。

「原因を“点”ではなく、“構造”で見ましょう。」

これはつまり、マーケティング、営業、戦略、人事、CS(カスタマーサクセス)

――全社を横断して“因果関係”を   見える化するということ。



これを私は「原因解像度マップ」と呼んでいます。

たとえばこんな感じです:

  • SNS広告投資 → リードの質 → 商談化率 → 受注率

  • 教育研修の実施 → スキル向上度 → モチベーション → 顧客満足度



これを50項目以上のチェックリストで整理すると、

「売上が上がらない本当の原因」がはっきり浮かび上がります。



多くの経営者が、「うちの営業は動かない」と言いますが、

実際にマップ化してみると――

“動けない仕組み”を作っていたのは経営側、 ということも少なくありません。



では、具体的に何をすればいいのか? ここからは、再現性の高い5つのステップを紹介します。



①全社横断の「原因解像度マップ」を作る

各部門の現状を洗い出し、関係性を見える化します。 この工程で初めて、“誰がボトルネックか”ではなく“何がボトルネックか”が分かる。

👉例:SNS広告のCPA(顧客獲得単価)が高いのは、

   リード質ではなくLP構成に問題があった。 👉例:営業が数字を追えないのは、CRM入力ルールが複雑すぎた。



②KPIの“複数軸連動設計”を導入する

単一指標で判断する時代は終わりました。 「リード数」「商談化率」「CS満足度」などを連動させて見る。

たとえば、商談数が増えてもCS満足度が下がっていたら、 その売上は“一時的”で終わります。

CRM×BIツールを連携し、ダッシュボードでリアルタイム監視。 “異常値アラート”を仕組み化しておくと、問題の早期発見にもつながります。



③小規模実験(マイクロテスト)を繰り返す

A/Bテストは広告だけじゃありません。 営業トーク、提案資料、人事制度――すべてに応用できます。

たとえば、あるBtoB企業では提案資料の「1ページ目の構成」を変えただけで 成約率が8%アップ。 別の企業では、研修プログラムの内容を現場主導に変えたら、 生産性が15%アップしました。

“小さな実験”を高速で回すことが、最短の改善ルートなんです。



④クロスファンクショナルな「原因解決ラボ」を設置

マーケ、営業、CS、人事が週1回集まって課題を共有する。 「誰が悪い」ではなく「どこがズレているか」を話す。

この“横断型チーム”を設けると、情報伝達スピードが劇的に上がります。 実際、ある製造業ではこの仕組み導入で、意思決定スピードが2倍になりました。

外部ファシリテーターを入れるのもおすすめ。 社内の“常識バイアス”を外す効果があります。



⑤「複合要因マネジメント研修」を全社で実施

社員が因果関係を理解し、自ら改善できるようにする。 ワークショップ形式で「何が何に影響しているのか?」を可視化するんです。

ここで重要なのは、“経営層も一緒に参加する”こと。 上下の温度差をなくすことで、現場知が経営判断に反映されやすくなります。

月次の「気づき共有会」までセットでやると、組織の思考レベルが一気に上がります。



最後に一つ、覚えておいてください。

「売上不振」は、あなたの会社だけの問題ではありません。 むしろ、時代の変化に適応しきれていない企業が、いま爆発的に増えています。



ただし、解決策はあります。 それが、「構造的に見る力」=原因解像度の高い経営です。

今日からできることは、小さな一歩で十分です。


まず、自社の課題を50項目リストアップしてください。 「どこが詰まっているか」を言語化するだけでも、 次の一手が見えます。



経営のボトルネックは、意外と“すぐ隣の部門”にあるもの。 原因を構造的に見直せば、必ず突破口は開けます。



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